スポーツ疲労の回復に良いコエンザイムQ10
スポーツ疲労とは?
なぜスポーツをしたあとには疲労が残るのでしょうか。スポーツ後には、だるい、重い、身体のあちこちが痛いといった症状が出ます。疲労を感じているときには、身体はどういった状態なのかを考えてみましょう。身体や筋肉が痛みやだるさを訴える理由は、それが身体からの「緊急のサイン」だからです。これは、感じ方の違いはあれど、身体の状態としてはそれぞれ共通の症状であり、俗に言う「筋肉痛」です。
筋肉は小さな筋繊維が集まってできています。筋肉痛の状態は、その繊維が細かく断裂したり損傷してしまった状態です。そこから痛みを感じる物質や乳酸などが出てきます。スポーツにより痛みや疲労を感じるのは、表面上では見えない筋繊維の損傷が起きていて、細かく出血したり腫れたりしているからです。これをスポーツ疲労と呼びます。
疲労回復するには、血液の循環によって疲労物質を排出し、筋繊維を回復させるための栄養素を補給することが効果的です。
疲労の原因は、活性酸素によるストレス
疲労を起こす原因は、活性酸素による酸化ストレスです。運動によって身体にかかる負荷が大きくなればなるほど、自律神経の中枢に負荷がかかり、自律神経の中枢がある脳がダメージを受け、疲労を感じるとされています。それにより、神経細胞が破壊されると考えられます。
スポーツなど、エネルギーをたくさん使う活動では酸素が多く消費され、活性酸素が多量に発生します。この活性酸素が発生すると、分解して体内から除去する抗酸化酵素が働くようになります。しかし、発生する活性酸素の量が抗酸化酵素の働きを上回ってしまうと自律神経の細胞や筋肉が活性酸素によって攻撃されて疲労となります。疲れが溜まると防衛反応としてステロイドホルモンが分泌されます。これには、免疫を下げてしまう作用があり、蓄積する機会が増えると免疫系が働きにくくなり、身体を守る防衛機能が低下します。
これに加え、加齢や紫外線を浴びることは活性酸素の影響を受けやすくなるため、疲労が起こりやすくなります。
疲労回復に期待ができるコエンザイムQ10
疲労回復には、しっかりとした睡眠を取ることが効果的と言われています。規則正しい生活リズムを整えるのはもちろんのこと、1日3食バランスの取れた食事で栄養をたっぷりと摂取し、睡眠に入る1~2時間前までに38~40度で半身浴することが質の良い睡眠へと導きます。
また、活性酸素による酸化ストレスを軽減できる抗酸化作用を持つと言われるイミダゾールジペプチド(イミダペプチド)を普段の食事に摂り入れると良いそうです。
手軽に補給できるサプリメントとしては、コエンザイムQ10を摂取するとエネルギー産生が活発になり、疲労回復に期待ができると言われています。激しい運動で筋肉を使うと筋肉細胞は壊れてしまいます。コエンザイムQ10の抗酸化力があれば、筋肉細胞を守ることができるます。さらに、抗酸化作用のあるビタミンEの再利用を促す働きがあり、活性酸素を中和するビタミンEの補助をします。これらのことから、コエンザイムQ10は疲労回復に役立つと考えられています。